日本切手ノート (64)      16.09.30

★ 未発表の「岩代二本松検査済」 又は 「岩代二本松検」

 日本切手ノート(63)に関連して、福島市の伊藤秀信様から新資料を御提供頂きま
した。
左下画像で□岩代二本松検と読めます。「検」か「検査済」かは分かりません
が、常識的には「検査済」でしょう。推測ですが、この消印は今まで発表されているも
のより早い5年末より6年初頭に抹消印として使われていて、其の時の証示印が「日
岩代二本松/郵便御用取扱所」であったろうと思います。二本松局の開局は5年7月
1日ですので、この「岩代二本松検査済」がこの局の最初の消印ではないでしょう
か。切手は松田印刷の和桜朱2銭です。

 
和桜朱二銭  和桜縦連貼封筒

 ついでと言ったらこの封筒に申し訳ないのですが、右上画像の開封筒のコピーも
頂きました。この封筒は和桜朱2銭MLL目打縦連貼で、消印は□三春検査との事で
す。証示印は□磐城国三春駅郵便取扱所の朱印で、岩代八丁目宛に差出されて
います。
 伊藤様の調査によると、(詳しい事は、「福島郵趣500号」に発表)この封筒は明治6
年5月19日から9月15日までに投函された封筒であろう、と推測されています。三春
局の印は3種(集成本に発表のAとBは或いは同じ印か?)が報告されていますが、
上の印の報告はありません。報告済の3種の印を押した、日時のはっきりした封筒
の記録も無いようですので、今後の発見を待たねばなりませんが、取り敢えず未発
表印の報告をさせて頂きます。
 伊藤様、有難うございました。

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