日本切手ノート (63)      16.09.10

★ 未発表印と珍印とMMLの其の後

   
能 生  二本松  MLL

 エンタイヤを集めていると、思いがけない時に目から鱗が落ちる事があります。

 ある日、
左上の和桜青1銭が縦連で貼ってある封筒が見付かりました。、消印は
龍銭で見掛けた事のある□中源ですが、中川先生の「初期消印集」にも記載が無
い為場所も分からず、所謂局長印だと考えていました。ひょっとしたら新発見かなと
期待していた矢先、別件で鳴美版「不統一印U」の信越地方を(1998年版)をめくっ
ていると、なんと記載されていました。新発見には至りませんでしたが、長い間のつ
かえがとれた気がします。また、この封筒の□北陸道能生町駅郵便御用取扱所も
見事な朱印です。


 中上の□岩代二本松はどうやら本当の新発見のようです。今まで、二本松の消印
は○二本松が知られていますが、同時に使用した役所印は◎二本松郵便役所/明
治-.-.-.であり、明治6.7.31.が一番早い使用例といわれていました。しかし、今回見
付けた印の日付は明治6.6.23となっているので、6月から7月に掛けて□印から○印
に変更されたと考えられます。また、これより古い印では、明治5年10月の証示印
「日岩代二本松/郵便御用取扱所」が知られていますが、印の詳細は残っていませ
ん。

 「これからは、新しい消印の出現は無いよ」と言う人もいますが、この様にひょっと
新しい報告があるのも事実です。皆さんも是非探して見付けて見て下さい。其の時
は、報告もお忘れなく。

追記
 日本切手ノート(60)の和桜青1銭MLLの記事ついて、石巻の鈴木紀男氏からお手
紙を頂戴しました。
 手紙に依ると、同じ印顆で消した同じ縦3枚連の on piece をお持ちだそうです。

上の画像
がそれなのですが、3版ではなく4版18番から34番なのが不思議です。3版
と4版で同じMLL目打の切手が地方局へ配布されているという事は、役所の切手配
布状況を解明するのに大いに役立ちそうです。鈴木様、誠に有難うございました。

ご意見・ご感想は当社まで メール でお願い致します。 目次へ