日本切手ノート (98)      19.06.05

手彫エラー

 龍切手には、面白いエラーが沢山あります。大珍品の「500文点落ち」や「200文腕落ち」
等は皆さんご存知だとは思いますが、ここでは小さいエラーを何点か紹介しましょう。


 真ん中の200文は、右龍の頭髪が数本彫り忘れられ「禿龍」として人気があります。
 右の500文は、左龍の顔に彫刻刀のスリップがあり、伊達政宗の独眼流にちなんで、
「独眼龍」と渾名が付けられています。丹下左膳などという人もいますが、今の若者に
馴染みがあるかどうか・・・。
 左の48文は、右龍の眼の中に瞳がありません。これは、今だ発表した人はいないと
思います。「めくら龍」と呼んでみましたが、「禿」や「めくら」という言葉を使うのは・・ちょっ
とという人もいますが、「頭髪がない龍」や「眼が不自由な龍」という呼び名もちょっととい
う人もいて、名称は難しいものです。
 この3点の版やポジションは書かないでおきましょう。蒐集の進んだ蒐集家は既にご存知
でしょう。蒐集の初期の方は、ご自身で調べてみるのも面白いと思います。
 手彫切手には、他にも「キ半銭」や「書き十」といった有名なエラーもあります。一枚一枚
丹念に目を通し、思わぬエラーを発見するのも手彫蒐集の醍醐味といえるでしょう。

ご意見・ご感想は当社まで メール でお願い致します。 目次へ