日本切手ノート (126)      21.4.10

二度使用の封筒



 

 上画像の紙片は一体何でしょう?
 実は、龍切手と桜切手が貼られた二度使用の封筒を開いたものです。
 明治5年10月6日、龍切手100文2版(あご落龍)と200文1版を貼って、岩代川俣より東京の北新川へ宛てた封筒で
す。10月10日に東京へ到着しています。受け取った丸屋清七さんは、折り返し返事を書き、受け取った封筒を開い
て、往信の余白を利用して折り畳み直した後、再度返信の宛名を書き込んで、和桜青1銭と朱2銭を貼って東京の北
新川から岩代川俣へ返送?しました。岩代川俣への到着は10月13日です。
 下画像は、それぞれ開いた封筒を表仕様と再仕様に折り直してみたものです。
 折り畳んで封筒にした紙の往信面を二度使用したものは、今までに見た事がありません。切手の脱落もなくこのよ
うに再現できるのは大変珍しいケースです。
 手彫切手蒐集家・千葉晋一氏より資料の提供を頂きました。有難うございました。

 ところで、実はこの話にはまだ続きが・・・。次回「日本切手ノート」を、お楽しみに。

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