日本切手ノート (26)      15.03.13

★ 英国横浜局の欧文書留印

 英国の郵便局が横浜に設置されたのは、1860年7月1日の事であった。切手は香
港の切手を使用し、Y1の消印で抹消し、欧文横浜の証示印が押された封筒を目に
した事がある蒐集家は多い事と思う。
 ところが、横浜差出の書留便は余り知られていなかった。Webbの本に依れば、た
だ一通のみが記録されていて、その欧文書留印
(7 May 1877)は在日外国局の珍印
の一つとなっていた。
 この珍印を押した横浜発欧州行きの書留便が三通も一度に外国の競売に出現し
た。スコットランド宛で受取人は同じ人である。この人宛の手紙は今まで知られてい
たかどうか定かではないが、もし初めてであれば今後も出てくる可能性も否定出来
ない。


 上画像を見て頂きたい。三通の内一番綺麗な封筒だが、何と邦貨約120万円で落
札された。
 
下記に三通の消印の記録と落札値を書いておく。

@

香港女王8c.30c.貼黒Y1消印
〇REGISTERED SP 2 72 YOKOHAMA出 〇BRECHIN NO 1 72 着
A 香港女王8c.30c.貼青Y1消印
〇REGISTERED NO 17 73 YOKOHAMA出 〇BRECHIN JA 1 72 着
B 香港女王8c.30c.貼青Y1消印
〇REGISTERED NO 23 74 YOKOHAMA出 着印 不鮮明

各落札値(US$)

@

US$

7,100.-

消印不鮮明

"TOO LATE"印有 封筒破損古色有
A US$ 10,211.- 消印鮮明 極美品
B US$ 6,850.- 消印普通 各美印なるも封筒小破、金属錆有


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