日本切手ノート (128)      21.6.5

昭和切手のお話 (1)


 昭和12年5月10日、新切手が発行されました。時局を反映してか、軍人の乃木大将や東郷元帥・名所として名高い
京都の金閣寺や鎌倉の大仏などが取り上げられ、昭和切手として面目を一新しました。この内、数点のエラー切手が
既に発表されていますが、横綱級は30銭厳島の無目打でしょう。同じ横綱級ですが、縦連無目打使用済が3銭火力
発電所に知られていますが、今回は特別扱いにしておきます。この他に、上一段目目打漏れが2銭・6銭・10銭・12銭
にあると記録されています。また、昨今の乃木人気で注目の乃木2銭朱色糊付にも、無目打が報告されています。
 50銭と1円の森が抜けた一部色抜けも、「森なし」として人気があります。
 上記画像はエラーとは呼べませんが、3枚の金閣寺50銭をよく見て下さい。左端が通常の切手で、日専には「灰味
茶・黄茶色」と説明されていますが、中央と右端は金閣寺が黄茶色というより焦げ茶に見えます。特に右端は、明らか
に別種のような感じです。未使用では見た事がありませんが、使用済でも探してアルバムに収めたいものです。

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