日本切手ノート (104)      20.02.08

樺太・駅逓所使用例

  

 第497回タカハシスタンプオークション(平成20年2月18日開催予定)に、興味深い出品物が
あります。ロット402・菊葉書の樺太使用例の年賀状です。
 南樺太東海岸マクンコタン村駅逓所明治44年1月14日差出・同19日白浦(シララカ)局引
受・2月11日函館到着。当時の冬期交通網を考えれば、比較的早い逓送だったかも
しれない。
 「駅逓所」とは北海道独特の通運施設で、北海道開拓使が重要な交通路に整備
設置した半官半民(請負制)の施設であった。開拓移民や旅行者などへ宿泊所とし
て提供したり、運送物の取次ぎ、人馬の継立、郵便物の継立業務も行っていた。駅
逓所の取扱人は財産などの条件はあったが、土地建物、馬などの供与を受け、地
方自治の一端を担っていた。樺太でもこの制度が採用され、樺太開発初期(明治後
期)の交通網の重要基点として、主要都市を結ぶ幹線道路に設置された。当時は、
郵便局のない町の郵便物引受業務も行っていた。
 参考:北海道庁HP「北海道デジタル図鑑」

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