日本切手ノート (4) 14.08.13 |
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★ 大津局の新潟小ボタ誤用葉書 (続) |
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昨日書いた小ボタ誤用の記事に対して、澤護先生から早速連絡を頂いた。先生は 名著「小判切手」の著者として、また、其の他の日本切手の執筆・研究でも有名で、 国際切手展の審査員等もされている方である。 以下、先生の長年の研究、資料から次の様な事を聞かせて頂いたので追加・訂正 を兼ねて、発表させて頂く事にする。 |
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小ボタ新潟(大津使用) | 小ボタ熊本類似印(大津使用) |
☆ 小ボタ印が各局に配布されたのは、4月中旬であったらしい。小ボタ印の最初期 使用例は横浜局で、明治14年4月17日である。ついで、大阪局と名古屋局で4月 18日の使用例がある。大津局では4月19日、新潟局でも4月19日が最初期使用 例として記録されている。 ☆ 大津局の小ボタ新潟誤使用例では、4月19日が最も早く、5月1日が最終日となっ ている。5月2日には正常な「大津小ボタ・◎大津印」の葉書が残されている。誤用 の期間は僅か13日間となり、如何にこの使用例が珍しいかが、お分り頂けよう。 ☆ 小ボタ新潟(大津使用)と小ボタ熊本類似印(大津使用)の違いについても識者の 間では周知の事だったらしい。印判は各局5個ずつ配布されたとの記録がある が、大津局配給の中に小ボタ熊本類似印があ ったかどうかは、確かめ様も無い。 しかし、何ら かの理由で配給以外に大津局で私的に誂えたのではないかとも、 考えられている。と言うのは大津局の使用例を見てみると、新潟タイプ誤消印は 4月19日から27日熊本タイプ誤消印は28日から5月1日迄とな っていて、ハッキリと 使い分けが認められているからである。 ☆ 確認された新潟小ボタ(大津使用)は11点で、葉書が10点・封皮が1点である。 この事からも、大津で葉書多用説は認められて良いと思う。11点の内、新潟タイプ が7点・熊本タイプは4点である。ちなみに、新潟局での大津小ボタ誤使用例は、11 通が確認されている。 ☆ 印判は大津だけが下駄印では無かった事も、記録しておきたい。 |
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