第二部・日独戦争と俘虜郵便の時代 98　　　　　　07.07.08

14)　似島俘虜収容所（その5）

（絵葉書） 　似島収容所でも、芸術・演劇、新聞の発行、スポーツなど様々な俘虜活動が記録 されている。また、大正8年3月4日から広島県物産陳列館（後の原爆ドーム）で“似 島獨逸俘虜技術工藝品展覧會”も開催されている。この展覧会には9日間で約16万 人もの広島市民が訪れたという。今回は、芸術性の高さからも人気のある、似島収 容所の俘虜製絵葉書を幾つか紹介したいと思う。 　似島収容所内の印刷所では様々な印刷物が製作されたが、絵葉書の印刷に携 わった俘虜達の内、良く知られているのは、ヴェントラー (Gustav Wendler・4K/MAK)、ベルガー(Wilhelm Berger･1K/MAK)、ホローナ （Alois Holana・2K/MAK）、ショルツ(Rudolf Scholz・Landsturm)、リーゼンフェルト (Eugen Liesenfeld・1K/MAK)などがある｡今回はその中から幾つか紹介してみたい｡

図410　ショルツ作画の1918年 聖霊降臨祭の記念葉書、鳩が 咥えているのはオリーブ 　　図411　リーゼンフェルト作画の 　　1918年聖霊降臨祭の記念葉書 　　花占いで占っているのは平和に 　　ついて“Friede”“Kein Friede”…

図412　1918年のクリスマスカード

図413　ヴェントラー作画の1919年 聖霊降臨祭の記念葉書 　　図414　1919年聖霊降臨祭の記念 　　葉書

図415　似島独逸俘虜技術工芸品展覧会の記念紫印

図416　展覧会絵葉書“大阪収容所”

図417　展覧会絵葉書

図418　リーゼンフェルト作画展覧会絵葉書

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