第二部・日独戦争と俘虜郵便の時代 101      07.12.10

15) 松山俘虜収容所(その3)

 松山収容所でも、収容所製の封皮、葉書が俘虜に配布されている。今回は代表
的なものを紹介したい。


図437

 437は、四角型の俘虜郵便表示と“SDPDG”印が印刷された封筒である。大正5
年6月7日
松山局発、第三海兵大隊第六中隊のホルスタイン(Walter von Holstein・
6K/VSB)差出、神戸のドイツ人宛。 


図438

 438は、「松山俘虜収容所」、四角枠付「俘虜郵便」表示が青印刷されている初
期の通信用葉書。文面部にはシンプルな横罫線が印刷されている。使用例はあま
り多くない。大正4年8月23日松山発、第三海兵大隊第五中隊のレェザー
(Karl Roeser・5K/VSB)差出、ドイツ宛。


図439

 
439は、「松山俘虜収容所」、四角枠付「俘虜郵便」表示、“SDPDG”が黒印刷さ
れている受領証葉書。文面部には予め受領品項目と受領確認文が印刷されてい
る。大正6年3月3日松山局発、第三海兵大隊第六中隊のオイヒラー(Otto Euchler・
6K/VSB)差出、東京のランドグラフ宛の郵便物受領証兼お礼状。

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