第二部・日独戦争と俘虜郵便の時代 95      07.08.03

14) 似島俘虜収容所(その2)

 似島収容所でも、収容所製の各種封皮、葉書が俘虜に配布されている。今回は、
代表的なものを幾つか紹介しよう。


400

 
400は、四角型の俘虜郵便表示と“SDPDG”印が印刷された封筒である。大正
7
720
宇品局発、砲艦ティガー(Tiger),ヤグアール(Jaguar)艦長歴任、海軍少
佐ボーデッカー
(Karl von BodeckerKapitan)差出、ドイツ宛使用例。検閲印は3文字
タイプ。


401

 
401は、黒色楕円縦型の俘虜郵便表示と“SDPDG”が印刷された通信用葉書。
大正6年中頃から8年後半にかけての使用例を確認している。罫線などの印刷は無
い。同型のサブタイプも幾つか知られている。
大正6112宇品局発、海軍砲兵
隊のシューマッハー
(Fritz Schumacher1K/MAK)差出のクリスマスカード。郵便事
情を考えて
11月初めに差出されている。検閲印は3文字タイプ。


402

 
402は、青色楕円縦型の俘虜郵便表示と“SDPDG”が印刷された通信用葉書。
大正6年から7年中の使用例を確認している。文面欄にはシンプルな青罫線が印刷
されている。
大正6年5月26日宇品局発、海軍砲兵隊のビショッフ
(Karl Bischofs2K/MAK)差出、ドイツの両親宛。検閲印は3文字タイプ。

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